☆「愛」そう、人間の愛は、憎しみより強いよ☆ [絵本]
いつも素敵な絵本や本との出会いがある「子どもの本専門店の
みやがわ書店」で出会った「鎌田實著・アハメドくんのいのちのリレー」
この本の内容は、パレスチナ人の少年、アハメドくん(12歳)は、
友だちの誕生日パーティーにおめかしをして出かけました。
しかし出かけて10分後に、アハメドくんの身の上に
それは、イスラエル人兵士による「誤射」。アハメドくんはあっけなく
尊い命を落としてしまったのです。
脳死状態の時に医師が、アハメドくんの父へ臓器移植提供の話を持ちかけます。
アハメドくんの父は、我が息子の命を奪った敵・イスラエル人への
臓器を提供する決断をくだしました。
アハメドくんの命は、消えたかに見えますが、アハメドくんの心臓の
移植を受けたイスラエル人12歳の少女サマハちゃんは、
今もアハメドくんへ大きな感謝を抱いています。
そしてアハメドくんの父親を第2の父と想い慕っています。
しかも将来は医師になりたいと希望しています。
何のために医師になるの?と尋ねてみると
「人の力になるためです。医師になってたくさんの人を救いたい。
イスラエルとパレスチナの平和のために働きたい。」
と強い決意を言葉にしました。
この本は、ご自分も血の繋がらない両親に育てられた医師鎌田實氏が
アハメドくんの新聞記事を読み、5年間も心に温め続けました。
漸く現地に足を運びアハメドくんの父親に実際の話を聴いて、
出来上がった本です。
私が、憎しみの世界に生きていたとしたら、アハメドくんの父のような
寛大な決断ができるのでしょうか?
我が子を殺した、しかも敵の子どもの命を救う選択が
できるのでしょうか?
我が身に置き換えると、早々簡単に決意できる内容ではありません。
ところが実際に銃を持って闘い平和の道を勝ち取ろうと戦うより、
何よりも早く平和になる道をさし示してくれたアハメドくんの
お父さんが実証してくれました・・・
この本を読み、「愛の深さ・強さ・許すことの威力は、
憎しみを超えるものだと教えられました。」
子ども向けですので、とても読みやすく時間をかけずに
一気に読めますので、大人の方にもお奨めです☆