「ふわふわ」は、心の幸せを表す言葉♪ [雑感(絵本)]
お部屋の中は、ユリのかぐわしい香りが広がっています。
ユリの花とくださった方からささやかな幸せと優しさを
村上春樹さんのいろんな顔⇒絵本ワールド
- 作者: シェル・シルヴァスタイン
- 訳 :村上 春樹
- 出版社/メーカー: あすなろ書房
- 発売日: 2010/09/02
- メディア: ハードカバー
おおきな木は、出版されて35周年たちました・・
今回改めてあすなろ書房から村上さんの新訳で出版されました☆
最近1Q84がヒット、またたくさんの絵本の翻訳をなさっている
村上春樹さんが絵本について語っておられる行(くだり)を
ある絵本雑誌で拝見し、いたく感動しましたので少しご紹介します
「物語というのは、大人と子どもの『共通言語』となりうるものだと
僕は考えています~村上春樹~」
村上さんが小説を書かれる目的は、人がどちらに向かってどのように
歩いていくかを比喩し、表現することにあります。村上さんは、基本的に
大人向けの小説を書かれているわけですが、それは子ども向けの
もの語りとほとんど変わりはない。
もしそこに違いがあるとするならば、
大人は自らを励ましながら物語を読み
子どもは励まされながら物語を読む
ということでしょうとおっしゃっています~
また最後に書かれていたのが・・・
励ましてくれる熱源が「愛」であることは、どちらの場合に
おいても同じです。
村上さんの最新作の[1Q84」にも「おおきな木」にも作品を流れる
シンプルで美しい訳の絵本がたくさんあります☆
大人に人気で私も大好きな絵本作家のオールズ・バーグの翻訳も
数多くなさっており不思議な世界に大人も容易に引きずり込まれてしまいます。
また「ふわふわ」という絵本
ちょっと絵が変わっていますね・・・猫好きの村上さんとイラストレーターの安西水丸さんコンビの絵本です。
村上さんの愛する「ふわふわした年老いた雌猫のお話」です。
始まりは、「僕は、世界じゅうのたいていの猫が好きだけれど、
この地上に生きているあらゆる種類の猫たちのなかで、年老いた
おおきな雌猫が一番好きだ。」そして終わりもこの言葉で締めくくり。
村上さんのこのふわふわの猫に寄せる愛がわかります~
どのページにも安西さんが描かれた柔らかい毛並のふわふわ猫が出てきて、
村上さんのふわふわ猫に寄せる愛と幸せな場面が次々に出てきます
この絵本の中で一番好きな文章は、
「ぼくは学校から帰ると、いつもその猫といっしょに遊んだ。
そしてずいぶん多くのことを、いのちあるものにとって
ひとしく大事なことを、猫から学んだ。
幸せとは温かくて柔らかいことであり、それはどこまでいっても、
変わることはないんだというようなこと・・・たとえば」
絵本「ふわふわ~」は、
村上さんの個性的な独自の文体、日常や非日常・現実と非現実を
行き交う独特の世界観を「絵本」でもお楽しみいただけると思います